現場記録 / C5 · 比較の境界

比較ページにオーバーレイも差分も並列表示がないとき、実際に行われていること

比較ページの中核の挙動は、候補画像を 1 枚だけ表示して、候補の間を切り替えることです。2 枚を半透明で重ねるのでもなく、左右に並べて見せるのでもなく、動かせる分割線もありません。そのため差異を判断するときに見えるのは前後の切り替えであって、同じ画面内での合成ではありません。

この画面が 1 度に表示するのは 1 枚だけです。切り替えは候補の間で画面全体を差し替えることで、2 枚を同じ表示レイヤーに重ねることではありません。

候補画像を 1 枚だけ表示する

現在の表示領域は現在の候補の 1 枚だけを取って描画します。別のテイクへ切り替えると、表示内容は新しい候補に置き換わり、前の 1 枚を半透明の下地として残すことはしません。インターフェースには左右に 2 枚を並べるレイアウトも、スライドする分割線もなく、2 枚を同時に見る手段はありません。上部にあるのはグループの選択バーで、その上のサムネイルは 2 枚目の比較画面ではありません。

したがって、ユーザーが比べるのは連続で見る別々の候補であって、1 枚の合成画像の中の 2 つのレイヤーではありません。この境界は重要です。目視判断の方式を規定するからです。前の 1 枚の状態を覚えておき、次の 1 枚で何が起きたかを見ることになります。インターフェースは 2 つの候補を同じ画面に固定して並べて参照できるようにしません。

この画面は差異を数値にして人に見せない

比較ページにはピクセル差分の計算もなく、ヒストグラム差分の計算もないため、「どれくらい違うか」の数値を出力しません。ある区域を差異がより大きい位置としてマークすることもしません。映像が連続しているかどうかは、依然としてユーザーが見た候補に基づいて自分で判断します。

これは『固定した閾値を設けない候補のグループ化はどう機能するか』とは別の層に属します。グループ化はどの候補を一緒に置くかを決め、表示はその中の候補を描いて人に見せるだけです。グループ化と位置合わせはこの画面に入る時点でそれぞれ 1 回ずつ計算されます。候補を同じグループにまとめたことを、比較ページが視覚的な一致を計算済みだと理解してはいけません。両方の層で人の判断の境界を残す必要があります。

比較ページが提供するものは候補の切り替えビューで、差分スコアは提供しません。何の変化が見えるか、それがコンティニュイティの問題になるかは、結論を人の目が判断します。

候補の切り替え方にはどの 2 通りがあるか

1 つ目の切り替え方はテイクごとに選ぶセグメンテッドコントロールで、ユーザーは特定の候補へ直接切り替えられます。候補が多いときは、コントロールのラベルが短い数字ラベルに縮み、選択項目を受け入れ続けます。2 つ目の方法は長押しで連続フレーム切り替えを起動し、候補の間を決まった間隔でローテーションさせることです。

連続フレーム切り替えが毎回描き込むのは、完全な 1 枚の画面で、前後の 2 枚を同じレイヤー内で同時に合成することはありません。手を離したあとにどう止まるか、2 つの時間数が何を担うかは、『フリッカー比較の 0.2 秒と 0.5 秒はそれぞれ何を制御するか』が別に説明していて、本稿が限定するのはそれがどう表示されるかという点だけで、時間の数値には立ち入りません。

位置合わせにインターフェースのスイッチがない理由

候補の中には、画面に入る前に処理済み(基準画像への位置合わせ)のものがあり、インターフェースは渡された 1 枚を描くだけです。この処理結果は保存されず、この画面を出れば、そこには残っていません。現在のこの画面には「位置合わせオン」のような状態表示はなく、元の画像と処理後の画像の間を切り替えるスイッチもありません。インターフェースの見かけだけからは、ある候補が位置合わせの処理を通ったかどうかを確認できません。

これは「位置合わせ」と「同じ画面に 2 枚を重ねること」が別物でもあることを意味します。たとえ表示されているのが処理後の 1 枚でも、インターフェースは依然として 1 度に 1 枚しか描きません。処理は表示より前に起きるもので、ユーザーが制御できる半透明の重ねレイヤーには変わりません。

まだどんな仕事がこの画面の外にあるか

この画面はタイムコードの同期も、音声の同期もしません。したがって、映像と音声の時間関係を照合する道具として扱うことはできません。これが答えるのは「これらの候補を順番に人に見せる」ということであって、「2 つのメディアが同じ時点にあることを証明する」ことではありません。記録の所属を照合する必要があれば、記録のフィールドそのものに戻ってください。

写真が正しいショットとテイクに紐付いているかどうかも、また別の問題です。『コンティニュイティ写真はショットとテイクにどう関連付けるべきか』が説明するのは関連付けの関係で、本稿が説明するのは表示の境界です。締めくくりでは次のことを覚えておいてください。比較の結論は人の目が判断し、記録の所属と写真の関連付けは、それぞれデータの置いてある場所で照合します。

FAQ

比較ページは 2 枚を半透明で重ねますか?

重ねません。この画面は 1 度に候補画像を 1 枚だけ表示します。切り替えときは次の候補が現在の表示を置き換えます。

ページは差分スコアを出しますか?

出しません。この画面にはピクセル差分もヒストグラム差分の計算もなく、差異の度合いを表示することもありません。判断はユーザーが映像を見て行います。

連続フレーム切り替えは 2 枚のクロスフェードですか?

重ねることはありません。毎回描き込むのは完全な 1 枚の画面で、前後の 2 枚が同時に半透明レイヤーとして混ざることはありません。

この画面で映像と音声の時間関係を確認できますか?

できません。この画面はタイムコードも音声も同期しません。受け取り側は対応する記録とメディア情報の中で、時間関係を別途照合してください。


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